慈恩寺様 阿弥陀如来立像 

亀山市野村町 平安時代後期

像丈161,9㎝ 一木造 漆箔

 

慈恩寺様の本尊として、本堂中央に安置されます。

像は重量感に満ち、はつらつとした生気あふれる力強い印象です。頬の肉付けが豊かで、切れ長の目や固く結んだ唇が表情を引き締めています。体部も胸を張り腹部を突き出すようにした反身の姿勢で、腹部の奥行も豊かです。衣の表現も巧みで、幾重にも折り重なるようにあらわされた腹部や、左手前にかかる衲衣の外側に見られる複雑な衣の表し方は作者の実力の程がうかがえます。

三重県には幾体かの平安初期彫像が伝存していますが、その中でも本像は特に高く評価される一作です。亀山市はもとより、三重県を代表する仏像です。

 

(文献)亀山市文化財調査報告書14慈恩寺重要文化財木造阿弥陀如来立像調査概報 

 亀山市教育委員会 1995年